【朝ドラ「あんぱん」第107話レビュー】詩人・やないたかしの新たな門出! 八木が提案した「人を幸せにする」試みとは

#朝ドラ「あんぱん」レビュー 公開日:2025.08.26

2025年8月26日(火)に放送されたドラマ「あんぱん」第107話。八木が戦後から抱いている信念と新たな試みが描かれ、「今日の回は色んな幸せが散りばめられていて、見ている私も幸せ」「大切な記憶は瞼の裏に生きていて、その人の言葉の力になるんだなぁ」と視聴者の間で話題になりました。

 

八木の想いが紡ぐ縁と未来

八木が考案した、嵩の詩とイラスト入りのマグカップが商品化。のぶは、そのマグカップで早速紅茶を飲み始めます。のぶの「紅茶の味は変わらんけんど、これで飲むと何だか元気になる」という感想を聞き、素直に喜びを露にする嵩。その後嵩の詩を音読するのぶと照れる嵩は、笑い合い穏やかな時間を過ごします。

その頃、八木の会社には施設の子供たちの姿が。自分たちが描いたカードを八木に直接渡したいと彼を訪ねてきたのです。「僕が孤児院にいた頃、八木さんが来てくれて、1人1人ああやってプレゼント渡してくれたんです」というアキラの説明を聞く蘭子の目の前で、全力で子供たちを抱き締め笑う八木。大喜びの子供たちに囲まれる八木を見て、蘭子も思わず穏やかな微笑みを見せるのでした。

「もっともっと詩を書け」と嵩へ依頼する八木。心配するのぶですが、嵩は「漫画を描くみたいに、言葉がどんどん浮かぶんだ」と笑顔を見せました。嵩が書く詩の源は、これまで出会った全ての大切な人たち。嵩は「みんなの顔を思い浮かべると、言葉がどんどん浮かぶんだ」と語ります。彼の詩に力を与えていたのは、紛れもなく人の縁と愛情でした。

 

八木の大きな決意と揺れ動く蘭子の想い

八木は、嵩の詩集を出版するための「出版部門」を自社に作ることを決意。初めは反対した粕谷に「戦争を経験した俺たちの会社の目標は何だ? 人を幸せにすることだろう」「まず、優しさや思いやりの気持ちを広げたい。あいつの詩には、その力がある」と熱弁します。八木やアキラの熱い想いを受け、粕谷も出版部門設立に向け腹を括るのでした。

会社に2人残された八木と蘭子。子供たちの成長に必要なのは、栄養のある食べ物と精神の栄養だと語る八木を、蘭子は気づかわしげな表情で見つめます。八木が子供を抱き締めるのは、親の無償の愛を知らない子供たちに「人の体温」を教えるため。「そういう八木さんを…… 誰か、抱き締めてくれる人は」と蘭子の口をついて出た素直な疑問に、自分でも戸惑った彼女は慌ててオフィスを後にします。

後日、柳井家を訪れた八木。嵩の詩を「すばらしい叙情詩で、メルヘンだ」と評した彼は、嵩に改めて詩集を出す提案をします。詩集のタイトルは、嵩提案の「愛する歌」。あまり世に知られることはない筈の自分の詩だが、それでも自分にとっては大切な愛する歌なのだと語る嵩。「決まりだな」と晴れやかに笑った八木は、事を進めるべく会社へ戻っていくのでした。

ネット上では「誰よりも愛と温もりを渇望しているのは、八木なのかもしれない」「優しさを届けたい想いで、色んなことにチャレンジする八木さんの姿、胸いっぱいになります」という声が数多く見られました。八木の新たな試みの行く末を、明日の放送で確認してみましょう。