【朝ドラ「あんぱん」第91話レビュー】「たっすいがーはいかん。漫画、送ってみたら」 手嶌治虫の存在に焦る嵩が一念発起して懸賞漫画に挑戦

#朝ドラ「あんぱん」レビュー 公開日:2025.08.04

2025年8月4日(月)に放送された朝ドラ『あんぱん』では、三星百貨店での仕事に追われて思うように漫画を描くことのできない嵩(北村匠海)が、のぶ(今田美桜)に背中を押されて懸賞漫画に挑戦する様子が描かれました。

 

三星百貨店で一目置かれ、嵩の仕事は順調なものの…

祖母のくら(浅田美代子)の葬儀が終わった1948(昭和23)年2月、のぶは薪鉄子代議士(戸田恵子)の事務補助員から秘書になりました。世良(木原勝利)が事務所を構えて独立したため、ますます責任が重くなります。一方、嵩も三星百貨店の宣伝部で一目置かれ、次々に重要な仕事を任されるようになっていました。空いた時間に漫画を描こうとしますが、ままなりません。

出川部長(小田井涼平)から三星劇場で上演される芝居のポスターの仕事を任された嵩は、カフェで大根座長(青柳翔)との打ち合わせ中に一風変わった学生・いせたくや(大森元樹)に出会います。

嵩が戦時中に宣撫班にいたと聞いた大根座長は、「戦地で慰問団の芝居を観て、もし生きて帰れたら絶対に芝居の世界に飛び込もうと思ったんだ。あの時味わった感動をお客さんにも味わってほしい」と熱く語ります。いせは、カウンター席で頷きながら大根座長と嵩の芝居談義に耳を傾けていましたが、ついに感極まり、2人の打ち合わせに割って入ります。

芝居が大好きで、演劇学校に入って自分で劇団も作ったがうまくいかずに途方に暮れていたと早口で語るいせに、あっけにとられる嵩と大根座長。

夕食を囲みながら、いせと3時間も話し込んでしまったことを嵩から聞いたのぶは、「嵩も変わっちゅうき、話が合うたがかもね」と楽しそうに言いました。

公式Xのコメント欄には、「演劇と音楽を愛する学生さん、熱量たっぷりですね!」「登場初回から凄い存在感でした」という、いせのインパクト抜群の登場に対する視聴者からの驚きのコメントが寄せられました。いせは、のちに仕事で嵩と深く関わることになるそうなので今後の展開が楽しみです。

 

大根座長から渡された手嶌治虫の漫画に焦る嵩

後日、芝居のポスター案を大根座長に手渡した嵩。その場で漫画が話題になると、大根座長は「登場人物が動いて見えるんだ」と絶賛しつつ、嵩に手嶌治虫(眞栄田郷敦)の漫画『新宝島』を手渡します。仕事が多忙で思うように漫画の描けない日々を過ごす嵩は、複雑な表情。

嵩は、帰宅後も漫画の原稿に手を付けることができません。のぶに「手嶌治虫の才能にやられたのかな。焦れば焦るほど空回っちゃって」と苦しい胸の内を吐露します。

のぶは、そんな嵩に「たっすいがーはいかん。漫画、送ってみたら」と雑誌の募集記事を手渡しました。嵩は「千尋(中沢元紀)にもそんな風に背中を押されたことがあってさ」と懐かしそうな目をしながら、再び漫画の原稿を手に取り懸賞漫画への応募を決意。

のぶに背中を押されて挑戦を決めた嵩は、一心不乱に机に向かいます。夜遅くまで懸命に漫画に取り組む嵩の背中を、のぶは優しく見つめるのでした。果たして嵩の挑戦は実を結ぶのか、これからの展開が気になります。