【朝ドラ「あんぱん」第87話レビュー】嵩とのぶを取り巻く人が案じる2人の未来! 夢と現実の狭間で嵩が下した決断とは……?

#朝ドラ「あんぱん」レビュー 公開日:2025.07.29

2025年7月29日(火)に放送されたドラマ「あんぱん」第87話。嵩の母・登美子とのぶの意見がぶつかり合う中で嵩が下した決断が描かれ、視聴者の間で「のぶの応援もいつか叶いますように」「のぶは信じてる人の道を応援したいのも当然だし、お義母さんの考えも当然のこと。これからどうするのか」と話題になりました。

 

嵩の母・登美子の想いとのぶの決意

嵩とのぶを祝うべく、闇酒を手にのぶの家へやってきた嵩の母・登美子。3度目に結婚した軍人の夫に先立たれた登美子は今、彼の残した目白の家で暮らしていました。「新聞社も辞めてしまった無職の嵩でいいの?」と問い掛けた彼女は、嵩の「漫画を描きたい」という想いへ強い反対の意を示します。

「漫画なんて……嵩、何言ってるの?のぶさんも、どうしてそんなこと許すの?」と追及する登美子。現在も亡き夫の財力に助けられ生きる登美子にとって、一家の大黒柱が不安定な夢を追うのは「あってはならない」ことだったのでしょう。

それでものぶは、嵩の才能を信じ登美子へ食い下がります。白熱する2人の間に挟まれた嵩は、登美子の「嵩。あなたがしっかりしないからいけないのよ」という言葉にただ黙りこむことしかできないのでした。

 

未来へ向けて少しずつ変わっていく鉄子と嵩に、のぶは……

政治家として選挙に当選した鉄子。ガード下の人々が鉄子との再会を願う中、日々多忙な鉄子はその時間を割けない様子。再び町へ出て欲しいと懇願するのぶへ、世良は「くれぐれも邪魔をしないように」と釘を刺しました。当選したばかりの鉄子にとって、与党内で堅実な立場を確保するのが現在の急務。「町の人の声を聞くがは、邪魔なんですか?」「民の声を政治の世界に届けるためには、それ相応の地位が必要なのです」と意見を交わすのぶと世良を見た鉄子は、思案顔を見せつつも「行くで」とだけ言い残し次の仕事へ出発します。

仕事終わり、嵩の就職先について相談に乗ろうとする鉄子。それを丁重に断ったのぶは、「彼は漫画を描くために上京したがです。そのためやったら、貧乏でもえいがです」と幸せそうに微笑みます。「不幸のにおいがぷんぷんしますね」と言いつつも、のぶの想いを好意的に受け止める鉄子と世良。状況は変われど、のぶを取り巻く環境は温かなようです。

闇市で子供たちと話すのぶの元へやってきた嵩は、「三星百貨店に就職が決まったよ」とサプライズ報告。一躍高給取りになった嵩に「すごいね、おめでとう」と返すのぶはしかし、嵩の漫画を応援する決意を固めていただけに微妙な表情を見せるのでした。

互いの幸福を願うがゆえにすれ違う、嵩とのぶの想い。2人が今後はどうなっていくのでしょうか。