【朝ドラ「あんぱん」第67話レビュー】高知新報・夕刊向け編集部発足! 東海林とのぶが抱える共通の葛藤とは

2025年7月1日(火)に放送されたドラマ「あんぱん」第67話。東海林・のぶを中心とする登場人物たちが「戦後の自分はどう生きるべきか」を見定めようと足掻く様子が描かれ、視聴者の間で「ウソ偽りのない世界を生きていく希望に溢れている」と話題になりました。
明かされる東海林の葛藤
言論の自由を掲げる進駐軍。その方針を受け、夕刊の新規発行を決意した高知新報。編集長に選ばれた東海林は、メンバーとしてのぶと岩清水を指名しました。会社の新たな試みを任された妬みのせいか、自然と強くなる社内での風当たり。その上、夕刊発行の申請承認を待つ間は具体的な業務が実施できない状況。やりづらさを感じた東海林は、階上にある物置部屋を夕刊の編集局にすることを決意します。
夕刊の構想を練る中、「俺は新聞を信用してない」と零す東海林。戦争中は戦争を扇動し、戦後は一転・戦争反対の記事を書く。「うそまみれの新聞」に携わる自分に「ほとほと愛想が尽きた」と告白します。
かつて子供たちへ戦争賛美の教育を施していた元教師として、彼と似た後悔を抱えるのぶは「記者は、どこまで行っても世の中に問い続けるしかないがやないでしょうか」と思わずぽつり。「生意気なことを言った」と謝罪しようとしますが、東海林は「否定されるがを、恐れな。記者の鉄則や」と優しくのぶの本音を聞き出します。互いの意見を認め合い、「今を生きる人々の生の声を拾う」夕刊を作ろうと決心した夕刊編集部。彼らの新たな夢が始まりました。
復員した柳井と新たな夢を抱くメイコ
復員した柳井は、健太郎や康太と共に進駐軍から廃品回収した雑貨を売る店を始めることに。しかし、柳井の表情は優れません。まだ使える品物を簡単に捨てるアメリカの人々を見て、「そりゃ、日本も負けるわけだよ」と一言。お腹を減らした康太の表情も優れません。しかしその時、柳井は廃品回収のガラクタの中からアメリカのパルプ雑誌を見付けました。
そこに描かれていた漫画を見た柳井の顔には、いつしか柔らかく明るい笑顔が。かつて抱いていた「漫画家になりたい」という夢を思い出したのでしょうか。街頭ラジオから流れるのど自慢の『リンゴの唄』と共に、柳井の心へ1つの灯りが灯った瞬間でした。
🏃♀️#きょうのあんぱん🖌
復員して仕事を探していた嵩は、進駐軍から廃品回収した雑貨を売る店を健太郎と一緒に開いていました。
康太も仲間に加わっています🤝🍫
ガラクタの中にあった、アメリカのパルプ雑誌に心を躍らせる嵩です😊📖#北村匠海 #高橋文哉 #櫻井健人#朝ドラあんぱん pic.twitter.com/7KvxA5yMWy
— 朝ドラ「あんぱん」公式 (@asadora_nhk) July 1, 2025
御免与町の朝田家でも流れていた、のど自慢の『リンゴの唄』。畑の手伝いから帰ったメイコは、くらばあが聴いていたラジオを真剣に見つめ何かを考えるのでした。
戦後という激動の時代で必死に未来を見出そうとする彼らの様子に、ネットでは「ノブ、記者生活も大変!」「メイコちゃんは歌手目指すのかなぁ」「のぶと同じ葛藤を東海林さんも持ってたんだな」といった声が続出。それぞれが見出しつつある未来が今後どのようになっていくのか、ますます目が離せなくなりそうですね。